膝は体重を支え足の動きをコントロールするため、常に大きな負荷がかかっています。長年にわたって負担が蓄積すると、軟骨がすり減り膝に痛みを生じるようになってしまいます。
これは加齢とともにみられる自然現象ですが、運動不足や肥満などが原因で骨や軟骨、筋肉や靱帯などといった各組織が傷みやすく、早い年齢から膝に障害が発生することがあります。
通常、平坦な道を歩くだけでも、膝には体重の2~3倍の負荷がかかっています。これが重くなるにしたがい、膝への負担はより大きくなってしまいます。
重くても筋肉質な人は、筋肉量も多く十分支えることができますが、食べ過ぎや運動不足で余分な脂肪がついた人は、筋肉量も少なく膝関節への負担を十分に吸収できず、関節に伝わる衝撃が大きくなってしまい膝の痛みを生じることになります。
膝の痛みが強い場合には、無理に動かさずに安静にすることが必要ですが、痛みが落ち着いて膝を動かせるようになったら、積極的に動かすことが大切です
積極的に運動を!
痛みをおそれて膝を動かさずにいると、膝関節を動かす筋肉が萎縮し、筋肉が低下してしまいますます膝の痛みが強くなってしまいます。
太ってくるにしたがい関節には多くの負担がかかりますが、負担がかかり続けると膝の筋肉が疲労し、筋肉が骨を支えることができずに骨格のねじれによってO脚になってしまいます。
これが続くと体重が関節にのるため内側の関節軟骨がすり減り、さらにO脚が進んでしまいひざ内側にかかる負担が増えるという悪循環になってしまいます。
そのため膝痛を防ぐには、肥満の予防や改善が大切です。
10代や20代の人なら代謝も良いのである程度の運動を行えば、体重を落とすこともできますが、30代、40代と年齢を重ねるほど、運動だけで痩せるのは難しくなってきます。
よくウォーキングをして痩せようと思う人もいますが、かえって膝を痛める原因となるおそれもあるので、まずは食事を見直すことからはじめてみるとよいでしょう。それにプラスして膝への負担が少ない水中ウォーキングなどを行うと、より効果的です。