膝の痛みを抱えている人は沢山いますが、痛みの箇所は様々です。
では内側が痛い場合はどんな症状が起きているのでしょうか。
まず考えられるのが「鵞足炎(がそくえん)」です。
鵞足は膝の内側にある縫工筋・半腱様筋・薄筋の別称で、ガチョウの足ひれの形に似ていることからそう呼ばれるようになりました。
これらの筋肉が炎症を起こし、痛みが生じているのが鵞足炎です。
マラソンやサッカーのボールを蹴る動作、また急な方向転換など、膝に過度の負担や強い刺激が起きた際に出やすい症状です。
予防法は運動前にストレッチで体を伸ばし、運動後はアイシングで冷やしたり、サポーターで保護しておくのも効果的です。
また、原因の一つは膝の使い過ぎと姿勢と動作フォームでもありますので、これらを改善することも予防につながります。
その他に考えられるのは「平泳ぎ膝」です。
これは水泳の平泳ぎをしている人によく起きる症状で、関節の靭帯に炎症を起こしているのが原因です。
使いすぎが原因か?
この場合は運動量を減らして調整します。
また、靭帯の中でも内側側副靭帯を傷めている可能性があります。
その中で最も軽度で頻度が多いのが捻挫です。
捻挫の場合は早期の対処が大切で、冷やす、サポーターなどが有効です。
それよりひどい症状の場合は靭帯損傷が疑われます。これらは下腿を外反強制された時に起こるもので、スキー、アメフト、柔道、ラグビーでよく起きています。
軽度の場合は弾性包帯で3週間ほどの固定。中度以上の場合は太ももからくるぶしまでギプスで4~6週間固定する治療が行われます。
また、スポーツはしないけど痛みを感じる場合は、膝の形が関係している可能性があります。
X脚またはO脚の人は膝関節の力が内側にかかるため、関節が変形し痛みを起こす場合があります。
予防法としては、負荷があまり増えないよう、体重があまり増加しないように気を付けること。または整体などで足の形を矯正するのも効果的です。
全般的に股関節が固いと起きやすい症状でもありますので、ストレッチなどで股関節を柔らかくしておくことも予防になります。