スポーツをしていたり、健康維持のためにランニングやウォーキングをしていると、膝の痛みに悩まされることがあるはずです。なかでも膝の内側に痛みがあるときは、「鵞足炎」という炎症を発症していることが多いのです。
「鵞足炎」とは、膝の鵞足と呼ばれる部分に周囲の腱が擦れることが原因で炎症を起こし、痛みとなる疾患です。主に膝の曲げ伸ばしをする際に腱の擦れが起こるため、サッカーやバスケットボールをしていると発症することが多く、ランニングやウォーキングで発症することも珍しくありません。
鵞足炎が発症すると、膝の痛みがあります。この痛みは炎症によって起こっているため、痛みを和らげるには安静にすることが最も重要です。加えて患部を冷やすアイシングや鎮痛剤の服用も効果があります。そして、痛みが引いてきたときに行うと有効なのがストレッチによって膝周辺の筋肉をほぐすことです。
膝の内側の痛みを治すストレッチにはいくつかの方法があります。
まず、うつ伏せになって痛みが出ている膝を曲げ、背中側でつま先をつかみます。そのままつま先を痛みが出ないところまで外側に倒し、30秒キープします。続いて、仰向けになって痛みが出ている膝を曲げて、もう一方の足の上に数字の4になる形で乗せます。
手で痛みが出ている膝を床に近づけるように押し込んだまま30秒キープします。最後に、立ち上がって痛みが出ている膝の足を椅子に乗せて、背筋を伸ばして上半身を徐々に前に倒し、膝をまっすぐに伸ばした状態を30秒キープします。
このとき、つま先は内側に向けるのがポイントです。この三つの動作をワンセットにして毎日行えば、膝の痛みを和らげることが出来ます。
こういったストレッチは、既に発症してしまった膝の痛みを和らげるだけでなく、膝の痛みを発生させないための予防策としても活かすことが出来るのです。運動をする前や運動をした後は、ストレッチを行うことを心がけましょう。